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「どうして?」
「何ですか?」
それは、いきなりで。
「どうして、がいっぱい有りすぎて……」
こういうの、ピロートークって言うんだろうか
今から交わされる睦言(ムツゴト)は
奏さんの大いなる、本音。
「どうして何も、オレに言わなかったの?」
「言える訳ないじゃないですか」
あたしを抱える腕に力が籠った。
「即答だけど、あんまりいい答えでは、ないな」
「ひ、ャア」
「……40とは思えない回復力だろ」
大きく
大きく
膨らんでいく奏さんを
直に感じながら、あたしはブンブンと首を縦に振った。
「どれこもれも、お前の所為なんだけど、な」
「お前がいっつも離れていくから」
「溜まっていくんだ」
滑らかなトークで
あたしを上に乗せる
「で、何が無理なんだ
脅される=犯罪だろう?お前、法律やってんじゃなかったの」
耳の下に、聞こえる
奏さんの鼓動。
あたしよりも緩やかに刻むそれを乱してみたい衝動に駆られる。
「……奏さんには言えません
色んな事情だって、ありましたから」
ムクリと身体を起こすと、張り出したモノが反り返ったのが
よく、分かった。
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