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響ちゃんの大人の面目丸潰れトークのおかげで
シンミリした、気持ちがぶっ飛んで良かった。
いや、しかし
響ちゃんは凄まじい。
凄まじいけど、それは見た目だけで
この子も甘えたい年頃じゃないんだろうか。
だってまだ、4歳5ヶ月の幼稚園児だ。
母親だけじゃなく、父親だって、欲しいはず。
いくら脳ミソはもうシワッシワの
それこそ、おじいちゃんの皮膚並の皺が刻まれていても
まだまだ
ただの4歳。
「華、いってくる」
「あ、うん、いってらっしゃい」
「じゃあな」
「志伸さんよろしく?」
「いってきます」
二人を見送りながらその背中に手を振った。
奏さん
芽吹いた遺伝子は
宇宙の謎さえ解けてしまうかもしれないくらい
恐ろしい程の可能性を秘めているかもしれません。
今さらだけど
そろそろお知らせしても
いいですか。
響ちゃんの小さな背中をずっと見つめる
ふと、響ちゃんが振り返った。
つぶらな黒の瞳をしっかりと
あたしの視線に合わせ
ニィ、と笑う。
「いってきまぁす、おかあさん!」
「!」
か
か
か
か
か
か
かわ、いいっ
バターん、と倒れてしまいそうなぐらい
かわいいっ!
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