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「きみは自由になりたいか」
雨音に雑じる歌声が
まるで悲鳴のように響く
これは絵空事なのだろう
ハッピーエンドの物語が好きだった
あの子の笑顔をきっと誰も知らない
私だけが
あなただけが
正しいだなんて偏見
ありきたりが
ありふれたものが
正しいだなんて偏愛
知りたくもないことを
わざわざ知る必要なんてないよ
だけど 知ってしまったらどうか忘れないで
「私は自由になりたいの!」
誰かひとりでも許してくれるなら
世界中に疎まれることくらい
どうでもいいことだと思えた
それが全てだと信じていた
これは綺麗事なのだろう
正しいきみを守れなかった
僕を見放しても世界は回る
匙を投げた奴らを恨めばいいの?
雨音に雑じる歌声が
今もこびりついて離れない
今更ならすべてが言い訳でしかないのに
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