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澪標
ああ しがない私の共謀者
幾分 憐れなその表情に
恋していると気が付いたのです
熱が冷めない戯言に
現を抜かす世迷いごと
どうかいっそ絞め殺してよ
論点のずれた
その口車に乗せられて
悪怯れもせず夢心地
ああ しがないこの感情が
あの大罪のどれに
当て嵌まれば見てくれる?
冬のしじまに あいなし
若き日をひがんでも
返らない無常を嘆くでしょう
嗚呼 しがない私の共犯者
願わくは 尊い祝福のあらんことを
もう一度 私の為に みをつくし
涙を流してはくれないか
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