蛇足と偏愛とスーサイド

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明日も生きていたいと願った あの子が描いた明日は きっとそれなりに優しくて きっと 間違いもなく続いていく 誰もに訪れるとは限らないのに きっと 明日も朝日は昇るんだろう 意味のないものなんて何もないのなら 昨日いなくなったあの子が ほら、君の為に死んだんだって いたずらにあてがわれた代償すらも 鵜呑みにしなきゃいけないのかな それでも それでも 構わずに 息ができるなら それは間違いもなく素晴らしいんだ また いつか争いがやってきて また それなりに奪われてしまっても きっと それなりに明日はやってきて また 間違いもなく続いていく すべてが上手く回っているんだ 誰も証明できないのなら 勝手に想像するくらい許してよ 明日も生きていたいと願った あの子が描いた明日は きっと 素晴らしい世界 誰も彼もが それなりに上手く生きて それなりに死んでしまう そんな世界だけれど それでも朝日が昇るなら それは間違いもなく素晴らしいんだ だからきっと 今日も生きて 明日もきっと 生きていたい 誰もがそう願っている そうであってくれたら
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