第2章・第一部:平時

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「惜しいな?、風希が入ればだいぶ戦力も違ってくるんだけどな。」 優真は、ちぇーっという顔をした。 「こら、あんまり風希くんを困らせないの!」 話を聞いていた響子が優真に言う。 「なんだよ、響子だって風希が入ったら嬉しいだろ?」 「そりゃー、私も風希くんが入ってくれたら嬉しいけど・・・」 響子も優真と同じサッカークラブに所属している。クラブで唯一の女子だそうだ。しかしながら、実力で言えば同学年なら男子にも劣らないものを持っているらしい。 実際、たまに休み時間に混ざってくると、サッカー未経験者の殆どはドリブルで交わされていく。
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