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「え、ほんとー?おじさんほんと?」
ふうきもアレックスとは逆側に寄り添うようにエイドリアンのズボンの膝あたりを掴む。
「Hahaha, of course!!
モチローン!」
エイドリアンは奥さんが日本人であり、日本に住み始めて、もう6、7年になるので日本語もある程度使える。リスニングの方はあまり問題なく、スピーキングの方はアレックスよりも更にカタコトよりではあるが日常生活で伝わる程度にはできる。
「じゃあ、ふうき!また明日ね!」
「うん、バイバイ!おじさんは日曜日ね!」
「See you, boy!」
ふうきはアレックスの家の前で分かれ、手を大きく振りながら駆け出した。
ふうきの幼児時代のありふれた帰り道の風景であった。
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