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門に着いたら、辺り一面に火の海になっていた。そこに沢山の大人達が倒れていた。
その中に先生も混じっていた。
「先生!」
ガウルは急いで先生に近寄った。
先生の顔の半分が醜い火傷でおおわれていた。
「先生、目を開けてくださいよ。まだ稽古は、終わっていませんよ。」
震える声で言った。
もしかしたら、先生が目を開けてくれると、思っていた。
だが、先生は、二度と目を覚まさなかった。
「そんな、」
呟いていたら火の中に魔獣がいた。
「お前か!先生を殺したやつは!」
憎しみが溢れる声で言った。
「そうだ、この俺グレゴリア様が王の命令により殺った。お前も、そいつらと一緒に葬ってやるぞ。」
グレゴリアは残酷な笑みをしていた。その時、ガウルの頭に血が上っていた。
「お前は、この俺が許さない!」
ガウルは雄叫びを上げながらグレゴリアに殴りかかった。
しかし、グレゴリアは、かわして、前足で強く叩いた。
ガウルは、武器のある倉庫の扉に激突して倉庫の中に転がりこんだ。
「うっ!」
ガウルは、叩かれた腹を抑えて血を吐いてしまった。
ガウルは、腹を抑えながらグレゴリアのいる方向に向いて立ち上がった。
『このままでは、犬死だ。』
その時、心の中から声が聞こえた。
―まだ、お前は戦える。後ろに転がっている剣を取るんだ。早くしろ!―
ガウルは、後ろに転がっている剣を急いで取ってグレゴリアの方向に刃を向けて構え。
「ホォ、まだ立てるとは以外だな。しかし、何だその古い剣は?まあいい。ささっと死にな。」
グレゴリアの口から火の塊を吐いた。
どんどん火の塊が近づいた直前にガウルは、火の塊に向かって剣を投げた。
「この光の剣には、そんな火の塊なんか効かない!光の閃光!」
ガウル自身でも知らない剣の名前を言い技までも言った。
剣は、火の塊を粉砕してそのまま、グレゴリアの胸に深々と刺さった。
グレゴリアは、血を噴出し倒れた。
ガウルがグレゴリアに刺さっていた剣を抜く時、例の心の中から声が聞こえた。
―さすが運命の青年だ。ん?私が誰かって、私は光の精霊の『ライン・ロード』だ。ガウル、これから世話になる。―
ガウルは、聞いている途中にある事に気が付いた。
「俺には、お前が見えないよ。」
その直後、剣から白く輝く精霊が現れた。
「すまん、すまん。つい出るのを忘れていた。」
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