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やっと午前の授業が終わった。
教室が気の抜けた空気になり、ザワザワと少し騒がしくなる。
さっそく弁当を取り出す者、
購買に走る者、
とにかく食べ盛り伸び盛りの男子にとって、昼休みは食料確保の時間だ。
(さて、どうすっかな...)
弁当があるにはあるが、足りるだろうか?
しかし、購買に行くのも面倒だ。
きっと戦争が繰り広げられているだろうし。
そんなことを考えていると、騒がしかった教室が静まり返る。
(なんだ--?)
不思議に思い顔をあげ、クラスの奴らの視線の先を辿る。
常に開け放してある扉のところに立っていたのは、我が校の有名人、佐伯翔でした。
有名な理由は、簡単にいってしまうと不良だから。
しかもかなり強いらしい。
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