オカン、限定

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「伊藤...これが本気で通ると思ったのか?お前は」 それはそれは底冷えするような無表情と声で、目の前の人は仰った。 「......あ、その、」 「なんだ、なにか発言するならハッキリしろ。」 「いえ、申し訳ありませんでした。もう一度やり直します。」 バッと膝に頭が付くんじゃないかというくらいに礼をする。 「--着眼点はいい。このまま別のアプローチを考えてみろ。」 「はい、ありがとうございます!」 ほんの少しだけ誉められて、頑張ろうと自分のデスクに戻る。 「伊藤、七瀬課長にまた怒られたか。」 すると、すぐさま隣の席の先輩社員が心配そうに話しかけてくる。 「ああ、まぁしょうがないです。でも企画自体はこれでいいみたいなんで、なんとか頑張ってみようかと。」 「お前...いつも思うけどすげぇな。七瀬課長にダメだしされたあとにそのやる気...俺には無理だわー。」 「そうですか?」
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