オカン、限定

9/10

314人が本棚に入れています
本棚に追加
/124ページ
へにゃっと子供みたいな笑顔。 「え」 ドクンッ-- 大きく胸が高鳴った。 この人のこんな笑顔は見たことない。 突然の笑顔と落ち着かない心臓に戸惑っていると、今度はスルリと首に腕を巻き付かれ、体がすり寄ってきた。 「えぇ!?ちょっ、」 「んぅ~」 耳元に甘えるような声。 首筋にすり付けられる鼻先とかかる息。 悪寒じゃない感覚で背筋が震える。 ...... 自分に抱きつく男の腰に、無意識で手を添えてしまう。 心臓は収まるどころか早鐘を打ち続けている。 自分よりは小さくて、 女性より固くて重い、 自分だけに甘える姿。 七瀬課長の印象が変わった、そんな夜。
/124ページ

最初のコメントを投稿しよう!

314人が本棚に入れています
本棚に追加