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へにゃっと子供みたいな笑顔。
「え」
ドクンッ--
大きく胸が高鳴った。
この人のこんな笑顔は見たことない。
突然の笑顔と落ち着かない心臓に戸惑っていると、今度はスルリと首に腕を巻き付かれ、体がすり寄ってきた。
「えぇ!?ちょっ、」
「んぅ~」
耳元に甘えるような声。
首筋にすり付けられる鼻先とかかる息。
悪寒じゃない感覚で背筋が震える。
......
自分に抱きつく男の腰に、無意識で手を添えてしまう。
心臓は収まるどころか早鐘を打ち続けている。
自分よりは小さくて、
女性より固くて重い、
自分だけに甘える姿。
七瀬課長の印象が変わった、そんな夜。
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