納得できない 2

2/5
前へ
/124ページ
次へ
ニコニコと目の前に座るイケメン。 「...」 休み時間になった途端教室に現れた三島は、綺麗な二重を細め、嬉しそうに笑顔を向けてくる。 その視線の先にいるのは、特に笑うわけでも喋るわけでもない俺。 あの、三島に襲われてから2週間。 その翌日から毎日休み時間の度に、こうしてやってくるようになった。 ただでさえ目立つ美形で、この学校の良くも悪くも有名人。 そんなやつが、わざわざ違うクラスに毎日来れば、チラチラとこちらを気にする視線が集まる。 本人はまったく気にしていないが-- 「--おい。」 「ん?」 結局、俺のほうがいたたまれなくなって声をかけると、それはもう嬉しそうに色気なんぞ出してくる。 その威力に周りがざわめくのだ。
/124ページ

最初のコメントを投稿しよう!

315人が本棚に入れています
本棚に追加