虎視眈々

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もどかしい。 苦しい。 「んうぅ、く、う、」 さっきから、触れるか触れないかの微妙な位置を、舌先で擽られている。 裏筋や先端の窪みやくびれ。 決定的な刺激が欲しくて、腰を浮かせその舌に擦り付けそうになる。 「イキたい?」 「んんっ!」 フッ、と息を吹き掛けられて声をあげそうになるが、押さえた自分の掌に吸い込まれた。 「ここでイく?玄関で?」 もう嫌だ。 必死に首を振って拒否を示す。 「じゃあ......ベッドで気持ちよくしてあげるからね?」 低く甘いセリフに肯定も否定もできず、涙がポロリと零れた。
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