TRICK or TREAT?

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目を開けたままお互いの視線が至近距離で絡んだ瞬間、 「んぅ、んん...!」 ぎゅっと目を瞑った佐伯の上顎を舌先で擽る。 途端に漏れる鼻にかかった甘い声。 角度を変え、腰に腕を、頭に手を回しさらにキスを深くすると、わずかに苦しそうな声に変わる。 その声に少し離そうと手の力を緩めたが、 「ぁ、は--立、花...」 胸あたりにあった手が後頭部に回されて、逆にぐっと引き寄せられた。 必然的に重なる口唇。 さすがにちょっと驚いた。 けど-- 絡まる舌も、 今この場所を纏う空気も、 何もかもが、甘くて。
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