315人が本棚に入れています
本棚に追加
目を開けたままお互いの視線が至近距離で絡んだ瞬間、
「んぅ、んん...!」
ぎゅっと目を瞑った佐伯の上顎を舌先で擽る。
途端に漏れる鼻にかかった甘い声。
角度を変え、腰に腕を、頭に手を回しさらにキスを深くすると、わずかに苦しそうな声に変わる。
その声に少し離そうと手の力を緩めたが、
「ぁ、は--立、花...」
胸あたりにあった手が後頭部に回されて、逆にぐっと引き寄せられた。
必然的に重なる口唇。
さすがにちょっと驚いた。
けど--
絡まる舌も、
今この場所を纏う空気も、
何もかもが、甘くて。
最初のコメントを投稿しよう!