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膝立ちで必死に頭を抱き抱える腕が、
いつもの態度とは違う積極的に絡まる舌が、
全身で、仕草で、その態度で、
佐伯のすべてが俺への好意を伝えてくる。
まいったな...
告白をしてきたのは佐伯だけど、日毎にハマっていく自分がいる。
今も無意識に腰を撫で、もう片方の手で耳を擽ると、カクンと力が抜けた体を抱きしめた。
「--ぁ、は、はぁ。」
シャツ越しにかかる息が熱い。
自分の息も熱くなっていることを伝えるために、わざと耳元に口唇をつけて囁く。
「ハ...俺がイタズラされたな。」
「っ!ぅう....」
その言葉に我にかえったのか、恥ずかしそうにすり寄る頭を撫でて、髪を指に絡める。
こんな甘いイタズラならハロウィンも悪くない。
そう思った。
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