六本木ヒルズで……

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´ 「多(おお)木さん、お疲れ様でした~~」 「はい、お疲れ様です。 あ、まのさん、待ってよ~~出てんのよぉ」 「えっ、出てるって何が……ですか?」 「健康相よ。 毎晩、銀座辺りで飲み明かすのもいいけどさぁ、 健康な身体あってのお仕事ですからねぇ。 気ぃつけないとねぇ、まのさんっ!」 「あははは…… 多木数の子さんとお会いした日には、 何でもお見通しなんだから嫌んなちゃうよなぁ。 じゃ、明日はよろしくお願い致しますね」 「はい、分かりました。 では御機嫌よう、まのもんたさん」  多木数の子と大沢マネェジャーが、テレビ朝日ビルを出て、 多木数の子が時間を確かめたとき、 「ねぇちょっとマネェジャー。 あの人まだ踊ってんのかなぁ?」 と尋ねた。  大沢マネージャーはちょっと傾げるようにして、 「ぁあ……あの人って、 66プラザのママン(蜘蛛のような蟻のような不気味な造形物)の下で踊ってた、あの女性のことですか?   あっははは…… あの女性なら、ああやって昨日から踊ってるらしいんですよ。 頭でも可笑しいんじゃないんですかねぇ?」 と、頭に指をさして言うのだった。 ´
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