あの子パンツはいてないのに。

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 透視能力--  それが透四郎の持つ超能力だ。  この世の中には様々な壁がある、それは人間には男女があるからと言っても過言ではない。  男が女に、女が男に破廉恥な部分を隠す為不可視な壁を作っている。だからこそ、  銭湯で男風呂と女風呂は基本的に別だし。  トイレも男と女は別。  更衣室も憎たらしい事に男と女は別。  最近では、都会の方には女性専車両などという電車があるらしいではないか。これは由々しき問題だ、そんな物がこの四国に出来てしまったら夏に電車の中で手摺りに掴まっている女子達の腋の香りを楽しめないではないか! これに関しては俺は断固反対だ!  コホン、話が逸れてしまった。つまりだ透四郎の力は、この世を男女という二つの性に分ける不可視の壁を、問答無用にすり抜けて見る事の出来る能力なのだ。  普通の人間には見えない壁の向こうの夢の世界、ぶっちゃけると異性の裸や下着を好きなだけ覗き放題の最高にして最強の能力をこいつは持っているのだ。忌々しい奴、その能力くれ。 「なぁ太陽、お前今俺の能力について凄く変態チックに誰かに説明してなかったか?」 「いいや」  変態チックに? 変態どころか普通の男子高校生がこの能力を得たら誰もが考える当たり前の例え話で分かり易く説明しただけだから、嘘は言っていないな、うん。 「そうか、ならいいが……しかしまぁ、お前のチン◯ン、ぷぷぷ、相変わらず皮にこもってツボミのままなんだな、ぷぷぷ」 「何度も言ってるが透四郎、勝手に俺の局部を覗き見るな!」  男が男のを覗き見るなよ! それこそ変態チックだろうが!
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