第1章

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肩の力を抜き、ふっと短く呼吸を吐く、スッと指からボールが離れると、さっきの直紀のシュートと同じようにボールはリングをくぐった。 「相変わらずマサのフォームって綺麗だよねー」 背中に直紀の声を浴びながらボールを取る。 振り向きざまに直紀にボールを投げると分かっていたのか、難なくキャッチ。その場でドリブルをつき始めた。 「さって、何点で終わる?」 歩いて直紀の方に向かいながら尋ねる。 「10点先取でやろっか」 と笑顔で答えてくる。 同時に直紀はシュートフォームに入った。 「おま、それはせこ…!!」 言い切る前に直紀はシュート。綺麗にリングをくぐった 。 直紀を睨んでやれば返ってくるのはもう、最高な笑顔。 「先取てーん!!」 なんて人差指を俺にむかって差してくる。
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