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そう言って雅人は笑った。
ゴミをビニールにまとめて入れる。
「さて、そろそろ帰るか」
立ち上がった雅人はゴミ箱に向かって歩く。
「あ、僕はまだここにいるから、先に帰ってて」
振り向かず雅人はおー、じゃあな。と手を振った。
ゴミ箱にゴミを投げ入れ、帰路につく。
雅人が見えなくなったところで、直紀は携帯を取り出した。
アドレス帳を開き、目的の番号を見つけ、電話をかける。
数コールの後。
「もしもし」
低い声が聞こえてきた。
「お久しぶりです、健二さん」
「おー、直紀、久しぶり。どうした?」
「あの…やっぱダメです、まだ踏ん切りついてないって言われました」
電話の相手、健二と呼ばれる男はため息を吐いた。
「そーか…ん、わかった、ありがとうな」
「いえ、それでは」
「あ、直紀、ちょっと待て」
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