おまけ

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ましろは海と朝日に両腋を抱えられながら、俺は夕日に両脚を持たれ引きずられながら家に入る。 リビングで横たわる2人の死体。その横で冷たいタオルをましろに掛けている海と、俺に新たな脚関節技を模索する夕日。 「お前に労る精神は無いのかよ!?」 「いきなり動くなよ……あっ、極った」 「ぎゃぁぁぁっす!!!」 「そこまで元気な人間に労りは必要無いですね」 「いやいや必要だぞ!それに、俺を運ぶのは男である龍の仕事じゃないのか?俺は農耕馬の農耕器具の気持ちが分かってしまった」 地面が土であれば、程よく整地されただろう。そんな衝撃を受け車のダメージがどこかに飛んでしまったようだ。 「ううっ……まだ少し気持ち悪いな」 「あんたが気持ち悪いのは今さらでしょ?」 「俺がか!?」 容赦ない精神攻撃におちおち寝てられない。上体を起こしふらふらしながらコップの水を飲み干す。 「大丈夫~?車酔い?」 瑞希元会長の言葉は完全に他人事だ。さすがにこれには、自称瑞希元会長専門ろりの俺でも頭にきてしまう。 「車酔いのレベルじゃないっすよ瑞希元会長!マジで死ぬかと……」 俺は怒り任せに瑞希元会長を睨む。その瑞希元会長はいつの間にかソフトクリームを口にしていた。そして、口元にはクリームが残っている…… 「グッジョブ!瑞希元会長!」 「にゃにが!?」 本当は回復などしていないのに、周りから見ればHPフルのように見えるのだろう。 特に海は心配の欠片も見えないぐらい、汚らわしいものを見る視線を突き付けている。 そんな俺に比べ、ましろはまだ横たわったままだ。 「大丈夫ですかましろさん?」 「……ダメみたい……膝枕をして欲しいわ朝日」 「えっ?少し頭を上げた方が楽なのですか?それであれば……きゃぁぁぁっ!?ましろさん、膝枕は頭が上か横です!うつぶせは膝枕じゃありません!」 「お前、実は復活しているだろ」 「……hshs……わたしこのまま窒息してもいいわ」 「ダメですから頭を離して下さーい!」
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