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あまりにも予想外な人物が手を挙げたかと思えば、ある意味で予想通りの人物も手を挙げている。
「あたしも乗る!絶叫マシーンの公道版みたいなもんでしょ?楽しそうじゃねえか」
「的確な言い方だが……公道で絶叫マシーンはヤバイだろ!」
まあ、性格を考えれば当然と言うべきか夕日も手を挙げている。
ドSな運転にはドSな人選を……そう考えると、もう1人が海で正解なのかもしれない。
「何か失礼な事を考えていませんか兄さん?」
「とんでもございません!」
相変わらず俺専門のテレパスを発揮する海だった。
もしかしたらという希望もある。基本スペックがMである俺やましろ、隠れM気質を持つミコトが玉砕しているのだ。それはSとMの相性もあるかもしれない。
であれば、SとSの相性で奇跡が起きるかもしれないと微かな希望を持つ。
しかし、俺は忘れていたのだった……心技体でSな龍の玉砕を……
「本当に良いのですか夕日?」
「ん?良いも何も楽しみでしょ」
夕日の表情は本気で楽しみにしているようだった。
「……ジェットコースター+フリーフォール+メリーゴーランドよ」
「最後は和み系だな」
「……じゃあ、本気で回したコーヒーカップ」
「的確な表現だましろ!これだけのアトラクションを一気に味わうんだぞ!お前に耐えれるのか夕日!?」
「え?一朝三夕じゃん」
俺とましろの脅しも効果が無いどころか、夕日の子供心を刺激したに過ぎなかった。
「せっかく心配してやってるのに……このスペースマウンテンゴリラが!」
「誰がゴリラだ!?」
夕日のチョークスリーパーが頸動脈を締め付ける。
「ぎ、ギブ……苦っ……」
「このままスープレックスで投げてやろうか?」
「や、優しく殺してー!」
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