おまけ

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「それらの質問に対する答えは簡単ですよ先輩」 「ほぉーでは聞かせてもらおうか?」 先輩としての威厳を出そうとしてか、正座する2人の前で仁王立ちする俺は少しふんぞり返っている。 「その答えは……」 「答えは?」 「ひ・み・つ」 「龍!追い出すのを手伝ってくれ!」 やっぱりバカにされている! 怒り心頭な俺は2人を追い返そうと近寄っていった。 「ストーップ!先輩!ストップです!ハウス!」 「犬か俺は!?」 「もう!可愛い後輩のお茶目な冗談じゃないですか。そんなに怒っちゃ格好良い顔が台無しですよ」 「そ、そうか?」 そう言われて悪い気がしない俺は、自然と頬が弛んでしまう。 「チョロい」 「チョロい」 「ん?何か言ったか?」 「「いいえ!何も」」 「空の難聴にはこのような使い道もあるのですね」 「誰が難聴だ!?」 俺をバカにする人が増える前に、質問の答えを聞いてしまおうと心に誓った。 「実はですね、海ちゃんと遊ぼうと突撃隣の晩御飯をしたのですが」 「晩御飯には早いけどな!」 「ちょうど玄関で先輩方に拉致られる海ちゃんと出くわしまして」 「海は拉致られたのか!?」 「これからお買い物へ行くとの事でしたので、それじゃあ先輩で遊ぼう……遊んでもらおうかと」 「俺で遊ぶって言ったね君達!」 「で、澤村先輩も一緒と聞いたのでシャッターチャンスを待っていたわけですよ」 「芸能レポーターか君達は!?」 「いちいちツッコミがうるさいですよ空」 「さーせん!」 俺には逆ギレするしか出来なかった。
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