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一体俺が何をしたというのだろう?そんな疑問を抱きながら、部屋の角で体育座りをしている姿は完全に鬱だ。
そんな俺を気遣ってか、ましろが横にちょこんと座る。
「……おにゅうの水着見る?」
「そうだな……少しぐらいご褒美があってもバチは当たらないだろう」
正直、ましろに同情されるのは腹立たしい。しかし、今はそんなプライドなんかよりご褒美が欲しい心境だった。
「……では刮目せよ」
そこまで気合いを入れて見るものなのか?と思ってしまう。
どうやら気合いの入ったましろは、私服のワンピースのボタンを外し、肩から胸元を露出し始めた。
「おまっ!いきなり何を!?まさか、水着を着て帰ってきたのかよ!?」
それにしては半分露出した胸元からも、肩からも水着らしき布地が見当たらない。というか、俺にはましろの透き通るような真っ白な肌しか見えないのだ。
「……バカには見えない水着よ」
「そ、そんなハイテク技術が……って、お前は俺をバカにしているだけだろ!」
ましろは同情で俺の横に座ったわけじゃない!バカにする為、横に座ったのだ!
こうなると鬱で血の気の引いていた俺も一気に高血圧。怒り任せにましろの白い肩を掴み前後に揺らす。
そこで疑問が頭に浮かんだ。
「ん?お前……ブラは?」
ストラップレスブラというものだろうか?ましろの肩には水着どころか何も布地が無い。
眉をしかめている俺に、ましろはすっとある方向を指差した。
「きゃぁぁぁぁっ!どうして私のバッグにましろさんのブラが?」
「……はんどぱわーよ」
「お前のハンドパワーは冤罪作成能力だな……」
いつ朝日のバッグにブラを入れたのか?それは考えないようにした。
それより、このノーブラ痴女に冤罪にされた朝日に同情してしまう。
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