おまけ

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何度も深く深呼吸し肺の空気を全て入れ替え、新鮮な空気を血流に乗せ身体全体を落ち着かせる。 そこまで徹底せねば、落ち着けなかった。 「よしっ!よしっ!気合いだっ!気合いだーっ!」 汗臭い呪文を唱え俺は平静を取り戻し、朝日の方を向く。 朝日に「どうでしょうか?」と問われてから、死線をさ迷ったり魔王を封印したりしていて感想を述べていなかった。 ようやく朝日の問いに答えれる状況になる。 「すーーーーーーーっごく似合っているぞ!」 「……隠すつもりが一切無いぐらいの心の声ね……この萌豚が」 「お前も少しは心の声を濁せ!」 どうやらましろは少しご立腹みたいだ。それも当然だろう。仮にも彼氏である俺が、他の女の水着姿の方に感情を爆発させているのだから。 だがそれは仕方ないだろう。 あのだ……あの朝日がだ……普段は露出など縁遠い朝日がだ……水着姿なんだぞ! これに感情が爆発しないはずがない!芸術並みに爆発しないはずがない! 漆黒の黒髪が余計に白い肌を浮かび上がらせ、ビキニよりは露出が少ないが肩から腕、魅惑のデルタゾーンから脚を惜し気も無しに出しているのだ。 ……いや、無理やり隠そうとしているが、水着の露出具合からして隠し通せるものではない。 またその姿が何ともいえないのだが…… 少しご立腹のましろも仕方ないと思っているだろう。 こんなに綺麗な肌を露出された日には…… 「……はぁはぁ……この適度な細さと柔らかさ……美脚とはこの事ね」 「ひゃぅ!あ、脚にしがみつかないで下さーい!」 「お前……本気で羨ましいな」 「……本気で泣かなくてもいいと思うわ」
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