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「あの……あまり見ないでいただけたら……は、恥ずかしいです……」
もはや釘付けとなっている俺と、このままでは触手に変化しそうなぐらい絡みついているましろにとっては無理難題だ。
せめて、肉体的危機だけは解放してやろうとましろを引き離す。
「……邪魔しないでちょうだい!」
「本気で怒るなよ」
まるで猫のように俺を威嚇するましろだが、迫力の欠片も見当たらない。
そんなましろを放置し、羞恥に見悶える朝日をどうにかしてやろうと普通を装い話しかけた。
「恥ずかしがる必要無いだろ?そんなに綺麗なんだし」
「はひっ!?綺麗!?」
「スタイルだっていいんだから(トータルバランスとして)ミコトや夕日にも負けて無いぐらい素敵だぞ」
「ひゃう!?素敵!?」
「余計な飾り気が無い分、朝日の可愛さが引きだっているし」
「あぅぅ……可愛い……」
「……朝日を辱しめて楽しんでいるのかしら?」
「失礼な!本音を述べたにすぎん!」
「ふぁっ!?本音!?」
見事にゆで上がった朝日は腰を抜かしたように座り込んでしまった。
「……調理完了ね……あとは食すのみ」
「お前が食すのか!?」
「……ええ、もちろん」
何の躊躇いもなく再び朝日に這い寄るましろ。
その頭を鷲掴みし進行を止める。
「……おぉぅ……耳から汁が出そうだわ」
「お前の頭の中は何汁で満たされているんだ?」
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