おまけ

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俺は必死に目で訴えていた。プール授業の無い学園では、生水着姿を拝める機会など皆無に近いのである。 是非、見たい!そう思うのは俺だけじゃないはず!特にこれだけの美少女が揃えば思わないはずがない! いつの間にか訴える目から涙が流れていた。 「な、何も泣かないでもいいじゃないですか!」 思いもよらぬ泣き脅しに朝日の表情が焦りを浮かべていた。 「もう!別に私は何も言っていませんよ!」 怒っているような強い口調だが、顔は真っ赤に染まっている。 「今さら1日ぐらい息抜きをしても変わりありません。逆に効率が上がるかもしれませんね」 「じ、じゃあ……」 「はい、問題はありませんよ」 「っ!!!!!!」 両膝を着いたまま全力で両腕を天に向ける。 「……プラトーン?」 「古い映画を持ち出すんじゃねえよ!」 一瞬で我に帰った俺は、とりあえずここに居る人だけでも用事を確認する。 「当然、朝日も行くよな!海も大丈夫か?」 「は、はぁ、私が行ってもよろしければ」 「私も用事は有りませんよ」 「っしゃ!あと2人は後で連絡するとして」 興奮する俺は、横から掛けられる声に気付かなかった。 「おい」 「で、瑞希元会長。どうやって行くんすか?時間は?場所は?」 「おい!」 「行くのはドリームビーチっすか?ヤバっ!楽しみすぎてオラ、ワクワクしてきたぞ」 「無視すんじゃねーっ!」 「ふべっ!?」 意識の外からの延髄蹴りに体勢を保てず壁に激突する。 「あたしは無視か!?絶対、あたしも行くからな!」 別に夕日を無視したわけじゃない。ただ、それ以上に朝日と海の水着姿に浮かれていただけだった。 当然、幼女の水着姿もある意味気になる。 「……わたしも忘れられているわ……はっ!放置ぷれい?」 「本当に放置してやろうか?」
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