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死にかけるぐらい、数日目を覚まさないぐらいの頭部へのダメージはすでに経験済みだ。出来れば2度と経験したくない!
しかも、記憶を失わせる確固たる目的ならなおさらだ。
しかも、実妹からならなおさらだ。
そんな恐怖から俺はパラソルを挟み、再び背を丸め正座する。
実際に海から直線的な攻撃を受けた事は無いのだが、あまりのプレッシャーに脳内では攻撃を受けているイメージが完成されているのだろう。
そのせいか、パブロフのように攻撃の意思を海が見せてくるだけで俺の精神は白旗を上げていた。
その顛末が正座である。
「兄さん……姿勢が悪いですよ」
「はっ!誠に申し訳御座いません!」
「どうしてそこまで卑屈になっているのですか?何かやましい事でもありましたか?」
この状況を作り出した理由は海が1番理解しているはず。俺以上に理解しているはずなのだ。
なのに精神攻撃を仕掛けてくるあたり、母親同様に海もS気質なのだろう。
その証拠に海の笑顔は晴れ渡っている。
裏は世紀末だが……
そんな状況を作り出した張本人はというと、少し離れた場所で腹を抱え転がりながら笑っていた。
「あんのロリ妖精が!」
「兄さん、目上の方に失礼ですよ」
「ぐっ……すみませんでした……」
俺は心に誓う……この借りは必ず倍返しだと!
「兄さん、虐待はいけませんよ」
「なぜ心を読める!?」
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