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このような場で思いもよらぬ告白。それは海の決意の表れだった。
今までも医療系の仕事がしたいとは言っていたが、特に何という明言は避けていた。
医療に携わる業種は様々で、表にでる医師、看護師、検査技師、受付なども重要な仕事だ。そんな多業種が入り乱れる医療系の仕事の中で海がどれと明言した事は一切無い。
勝手なイメージで看護師が似合うななどと考えた事はあったが……
それ以前に海がこのように明言する事自体が、俺に驚きを与えていたのだ。
文字通り「不言実行」を地で進む海。それは誰にも甘えず、全てを1人で抱えこむ。そして、全て成功させていく。たゆまぬ努力、不屈の精神力……一緒に住み、同じ時を共有してきた実妹……それが俺の知る海だ。
初めて明言する海の意思。その覚悟を読み取れない程の愚兄ではなかった。
俺はそっと海の頭に手を置く。
「大丈夫だ。海なら出来る」
「また……根拠の無い事を……」
そう海は言ったが根拠は十分過ぎるぐらいあった。
この妹が目指す目標に対し挫折する事などありゃしない!そこに至る道のりで誰よりも努力し、必ず掴みとる。そんな姿を幾度と見てきたから。
必ず叶えるだろう。
それが俺の妹だ。
「………………白衣か」
「既にコスプレ祭ですか?兄さんの頭の中は」
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