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俺の隣に座りながらストレッチをするように全身を伸ばすミコト。
「もう疲れたのか?BBAまっしぐらだな」
「そういうあんたは網走監獄まっしぐらだけどね」
「実刑確定!?」
どちらかといえば実刑確定なのはミコトの体の方だ。同い年とは思えない色気にその巨乳、そのくびれ。
さっきまで隣に座っていた海も均整のとれたスタイルだが、ミコトと比べてしまうとランクが落ちてしまう。
いや、ミコトのランクが神がかりなだけだろう。
当然、そんな神がかったスタイルを惜しげも無しに露出しているのだから、通りすがる人はこちらを見ている。
特に男は何度振り返って見ているだろうか?
しまいにはカップルのケンカまで起きている。
「ミコト……恐ろしい女だな」
「何が?」
知らぬは当人ばかり。
それもそうだろう。自分のスタイルについては努力をしているし、その結果がこのスタイルなのだ。だがそれは、綺麗に見てもらいたいからじゃなく、誰に見られても大丈夫なように努力した結果だと当人から聞いた事がある。
見せつけようとして努力したわけじゃない。
勝手に見て勝手に騒動を起こしているにすぎないのだった。
「やばっ!水着がずれていた」
「なんだと!?」
「コンマ数秒で振り向くんじゃないよ!大事な所は無事なんだし」
「……………………」
「泣くなよ」
確かに見せつけようとはしていない……だが、事ある毎に微妙なタイミングで惑わすミコトは小悪魔と言っても過言じゃないと思う。
今までそれに何度騙された事か。
「この詐欺師!」
「いきなり何だい?パラソルの下に居ながら熱射病で脳ミソ溶けたか?」
溶けたのは俺の純情です。
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