桜と瑠璃

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良い香りを纏わせたお返事が届いたのは翌々日の事でした。 『わが宿を吹き散らすとも鳴る神の 音に聞かすな 花の蕾に』 【たとえ私の家をその風でばらばらにしても まだうら若い貴女には私の噂を聞かせたくない】 桜子ちゃんには聞かせたくない、 迷惑はかけられない…………… 拒絶にも似たそれは。 瑠璃様が羞恥に身悶えしているようにも思えて、余計に桜子様の執着心に火を付けました。
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