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確かにわたしもメガネをかけたばかりの頃や、新しいメガネの時には経験したことがある。
「えー。ちょっとでいいから、見てみたいなぁ。凛々しい顔」
そう、彼はアイドル顔負けな可愛らしさの持ち主で。
わたしより、かわいい。
本人は気にしている部分もあるだろうけど、認めているし。
そんな可愛いところも、彼自身なのだから。
「イヤだ」
「ケチ」
彼とちょっとだけ距離が縮まると、わたしは覗き込むように笑う。
「でも、メガネも似合いそうなんだけどなぁ」
ポツリ、とわたしがいうと、彼は腕をフニフニと触った。
「ぎゃ!」
いつも突然の行動に、わたしは油断してしまう。
これが、彼なわけである。
「そういえば、メガネ外してっていったことないね」
わたしが、素朴な疑問を口にした。
「興味ないの?」
彼は数回、瞬きを繰り返す。
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