第一章伝説の物語(Die Geschichte des legendaren)

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「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!」 「おらあああああああああああああああああああああああああっ!」 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!」 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!」  一千名以上の騎士が雄叫びを上げて突っ込んでくるのをティオーネは一撃で終わらせた。 「魔神天神(Teufel Gott)昇華天照剣(Sublimation Amaterasu Schwert)!」  時間が止まりティオーネは僅か一人で全員を斬り込み鮮血を浴びた。 「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハゴホッゴホッゴホッゴホッ」  剣を落として血が止まったが痛みの激痛に神経を遣られてティオーネはその場で倒れた。慌てて駆けつけるとティオーネは息がしていなかった。 「そ・・・そ・・・そんな・・・バナナ。起きてよ!歩いらっしゃるよ!起きて!起きなさいって!」  反応がなくドライツェーンはティオーネにキスをした。 「起きて。ティオーネ」  唇にキスをすると息を吹き返した。 「ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・ゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッ」  咽かえしたティオーネは生きていた。アイルズに放たれた銃弾は焔で消した。 サタンと一瞬同化してその時の記憶は無い。無意識に出来た。ドライツェーンを抱きしめて顔を見て感謝した。 「ありがとう。俺のために。」  起き上がり埃を払い海水で汚れた血塗れのコートと服を洗い洗濯して買ってきた食糧は保存が利くように燻製や冷凍保存させた。 「ジューシー?ジューシー?居るのか?」 「居るよ。心配したんだよ。本当さ」 「悪い。悪かったよ」  港町から抜け出すのにコンテナの中に居たが、港町からのルートとして一番近くに行けるのはこの西大陸最大の貿易国家ローゼンフィエルド国だ。先程の騎士の紋章はローゼンフィエルド国の紋章だ。《月桂樹に鷹》。ティオーネは荷物をコンテナに積み船を借りてローゼンフィエルド国を目指した。
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