さでぃすてぃっくなヤツめ~っ

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……! あれ……? 玲「? 居ねえ。どこ行ったんだ?」 まだ廊下を曲がってから時間が経っていないのに、美裕くんたちの姿はない。 でも、大体どこに行ったのかは粗方予想ができた。 琥「この通路の空き教室のどこか……かな?(汗)」 玲「……あー…だな。俺、こっち側から調べてくから、琥珀は一番向こうからな」 琥「うん」 玲太が一番僕達がいるところから近い教室の扉に手をかけた。 玲「あ。 閉まってら」 その向かいの教室の方へ移る玲太。 ガラッ 玲「今度は開いた。 けど、居ねえ。まあ、見つけたら呼ぶわ」 琥「うん。 じゃあ、僕はあっちから」 作業のようにこなしていく玲太に背を向け、僕は一番端にある教室へ向かった。 えーと、理科室? 開けまーす。 ほいしょっと。 ガラッ ……うん。居ない。 次は…… ガタッ ドンっ 琥「ひっ!?」 何ごとですか!? 閉めようとしていた理科室の中から何かが衝突するような大きな音が聞こえた。 けど、目を凝らしてもどこにも人影は見当たらない。 かと言って、気の所為だと流せるような音じゃなかった。ハッキリ聞こえた。 ガンっ !! 今の音、理科準備室? 理科室のさらに奥にある扉がその激しい音を立てているのだとようやくわかった。 理科準備室なんて、気に留めたことも無いから存在自体忘れてました。 多分、実験用具とかが置いてあるんでしょうね。 『ちょっとー!暴れないでよー!!』 『アハハハッ!! さすがにヤバいって!』 『へーきへーき!! ハハハハッ!!』 人の笑い声が、そこの部屋にさっきの人たちがいる事を僕に確信させた。 知らず知らずのうちに、変な動悸を覚える。 だけど、逃げるわけにもいかない。 僕はその扉の前に立つと、一息置いてから一気にノブを捻って開けた。 ガチャッ 琥「………? な、に?」 「は!?ヤバ…!」 「!?」 美「……!?」 え? え……?(汗) 琥「な、に……やってる……の?」 目の前の光景が上手く飲み込めない。 見ればすぐ分かるのに、脳が認めたくないのか僕は呆然と立ち尽くしてしまった。
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