さでぃすてぃっくなヤツめ~っ

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僕の上に折り重なるように倒れた美裕くんと僕の耳に、場にそぐわない水音が入ってくる。 琥「…!?」 「うわっ!!? ちょっ!?何っ!?」 「冷たッ!?! なんだこれっ!」 玲「何でしょー?」 次に僕達の視界に入ったのは空のポリタンクを持った玲太の後ろ姿。 声が明るくて、いつもの玲太より少しテンションが高い。 楽しそうで、とても怖いです。玲太さん。 そして、そのタンクを床に転がすと手に持っていたライターをカチッと鳴らして、火をびしょ濡れの彼らに翳したのが後ろから見えた。 「は!?何だよてめえっ!」 「つっめた!あり得ないんだけど!!?」 玲「ここ理科室で助かったわー。 エタノール、知ってマスカ? 引火性液体で引火点すっげー低いの。 アルコールランプの燃料とかに使われてんだけど…… 今すぐこっから出てって俺たちに二度と関わらねーって誓うか、火ダルマか三秒以内に選べよ」 !?! 「は、はいっ!?!」 「うううっ、嘘だろッ!?!」 嘘でしょ!?! 玲太さんっ!!?!(汗) 玲「さーん。 にーぃ」 「な"っっ!?!」 「無理無理無理ッッ!?」 慌ててバタバタと出て行く人たちの背中を僕は呆然と見ているしかなかった。 ーーーーー 玲「はーぁ。 セーフ。 いや、ちょっとアウトか…」 声を出す事も出来ない僕達に向かって発した玲太の第一声はそれだった。 視線の先には、美裕くんが映っている。 玲「今日、もう早退して美容院でも行ってこいよ」 美「……。」 玲「大丈夫だって。 お前、元々髪長い方だったからむしろこれで普通になったって! つか琥珀、そんな目で俺を見るんじゃねえ。 アレは水だっつの。エタノールは独特の臭いがあるからそこ指摘されたらどうしようかと思ったけど、あいつら馬鹿で助かった(笑)」 琥「……! …あ。 そう!良かった! ビックリした(涙)」
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