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憂「えーっと…!美裕くん、だったけ!?
どおどお!?!
俺の美容師の腕前はッ!
この神の手を持つ憂様にお願いするなんて、陸くんもお目が高いねぇーっ」
シャキシャキとハサミを動かしながらポーズを決めているゆーゆー。
それにみゆは切り終えて初めて鏡から目を離してこちらを向いた。
そしてお決まりの笑顔を浮かべる。
美「はい。とても気に入りました。ありがとうございます」
憂「うぉーっ!ホントホント!?!
いやぁ、そこまでハッキリ言われると照れちゃうなあ////」
陸「みゆ。
この人、琥珀の兄貴の恋人。
いつも通りで接して良いぞ」
俺が呆れた目でそう言うと、一瞬目を見開いてから平生の無表情に戻る。
美「コハクには兄が居たんだ…。
じゃあハッキリ言わせてもらうけど…」
未だに照れたように頭を掻いているゆーゆーの方を向き直るとズイッと顔を覗き込んだ。
憂「うわっ!お礼のキスはダメダメっ////
俺には黒周さんという名の心に決めた人がっ…キャーッ言っちゃったぁ////」
美「この前髪何?
左側だけ異様に長くて視界を妨げるんだけど」
左目が隠れるほど長い前髪を手でいじってグレーの瞳でゆーゆーを凝視。
憂「えー?
アシメだよ、アシメっ!
すっごい似合ってるよー?みっひー!」
美「変なあだ名で呼ばないでくれる?ユウ。
あと、全体的に髪型が独創的過ぎて目立つ。
一般大衆に紛れる普通の髪型にしてくれない?」
一応、ゆーゆーは年上なんだが(汗)
憂「えーっ!やだー!
だって、琥珀くんみたいにサラサラだから気合入っちゃったんだもん!
そんなサラサラヘアーのみっひーが悪い!
似合ってるから自信持って!?
憂さん特製っ、アシメ&ショートウルフカット!
いやー自分の才能が怖いっ」
美「リク。
この人、僕の話を聞く気はあるの?」
陸「多分ない」
笑いながらそう言うと湊が横から不機嫌そうに声を発した。
湊「滝野。用ならさっさとしろ。
無えなら帰るぞ」
美「ああ。
そうだね。用はあるよ。
ミナトはコハクの手料理を食べたことがある?」
湊「あ?
何だそれ…。
まあ……何回かある」
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