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明け方になっても雪は
静かに降り続けていた。
「…ホワイトクリスマス…」
ベッドの中、冬夜の腕と毛布に包まれて明るみはじめた窓の外、空をぼぉっと見つめた。
「……今、何時?」
「……何時かな…」
夢の刻が終わろうとしている。
それが分かっているからこそ私は冬夜に時間を聞かれても答えなかった。
「…雪の結晶…
私ちゃんと見たことないな…」
「……ん?」
目を瞑り、ほとんど寝ている状態の冬夜に私は話しかける。
「冬夜、言ってたでしょ。
雪の結晶はひとつとして同じのがないって。私知っているよ、でも…
実際意識してみたことないなーと思って」
「……ああ。結晶ね。俺はあるよ。
綺麗で可愛くて…儚いよな」
「……可愛い?」
確かに雪の結晶は綺麗だけど、可愛いって表現あんまり聞かないよーな…
「……雪の結晶、1ミリぐらいで可愛いだろ? …虫眼鏡で見れるよ」
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