・ °* イブの夜に *° ・

19/34
前へ
/36ページ
次へ
。.*・゜.。.:*・゜☆.。†.:*・゜.゜。 「……美雪!!」 顔を上げると私の名前を必死で呼ぶ琴実が目の前に立っていた。 「………………え?」 状況が飲み込めず、彼女の顔をじっと見上げ見つめる。 そして、 手に持っていたスマホに目線を落とした。 「……あれ? 着信……」 覚醒しない頭の中、 まだ呼び出し音だけが鳴り響き続けているように感じて、スマホを見ながら首を傾げる。 「……さっきまで私が鳴らしていたの! それで美雪の姿が見えたから切ったの! それより美雪! あなた今までどこにいたの? なんでこんな所でしゃがみ込んで居るの? 頭に雪が積もってる! …身体、冷えてない? 大丈夫?!」 「……え? あー…うん。多分大丈夫…。 それより冬夜は?」 「……冬夜? え?!」 琴実が目を見開き固まる。 かまわず私は続けた。 「……冬夜。 さっきまで一緒に居たんだけど… 私、何でここに居るの?」
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

122人が本棚に入れています
本棚に追加