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イブの夜。
全てが終わったあとも私は彼が居ないことを受け入れられないでいた。
だって、全然信じられない。
本当にこれは現実……?
約束の場所に彼は来る。
そんな気がして、駅でずっと待っていた。
そしたら雪が降ってきて…
私の目の前に冬夜が現れた。
……だけどあれは、
夢だったのかな……
『あんなに綺麗なんだから、儚い一片だけど、願いを叶える力、持ってるよ。きっと…』
あれは、彼と過ごした過去の記憶…
雪結晶に映し出された…幻…。
儚い一片が
私の願いを叶えてくれたのかな?
それならば、
夢でも幻想でも何でもいい。
もっと…せめてあと少し、
彼と一緒に、居たかった…
「……会いたい……」
彼に、冬夜に…会いたい。
もう一度会いたい。
……………逢いたいよ…!!
「……冬夜ッ…!!」
………お願い。冬夜……
返事して… 。
私を、
…置いて行かないで…
プルルル…
「…!」
雪の上にあるスマホがまた鳴った。
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