・ °* イブの夜に *° ・

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。.*・゜.。.:*・゜☆.。†.:*・゜.゜。 「…いらっしゃい。どうぞ」 「…お邪魔します…」 彼女は静かな笑顔で私を招き入れてくれた。 挨拶もそこそこに、そのままリビングへ。ソファーに座るよう促され私は大人しく従う。 「お茶を淹れてくるから待っててね」 「はい…」 広いリビングに私1人取り残されて。 部屋をじろじろ見るわけにもいかず仕方なく、すぐそばの出窓から外を眺める。 ……あ。…また、粉雪。 今朝は晴れていたと言うのに……。 はらはらと舞う雪は窓に当たるとそっと消えていく。何度も何度も繰り返し儚く散る雪をじっと見つめた。 「…琴実、風邪引いてないかな…」 琴実は、忽然と消えた私を心配して昨夜一晩中探してくれていた。 朝、駅で雪に埋もれ、うずくまってる私を見つけてとても慌てたらしい。 彼女は言う。 『駅には何度も探しに行ったけど、美雪はいなかった…』 …心配して探し回ってくれたことに申し訳ないと思いつつ、琴実の優しさがとても嬉しかった。 「……」 ……でも、疑問が残る。 「……何処までが夢で…… ……幻だったんだろ…?」 静かなリビングにポツリと言葉を置いた。
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