第4章 押しかけ女房

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「よう仁、今日はさぼりかと思ったぜ。」 角守 忠 と 白神 義 がぎりぎりに教室に入った俺を見て言った。 「今日、夕方に会社で打ち合わせな、例の会社の買収の件。」 俺が言うと 「おう!」 二人が同時に答えた。 俺たち3人と、東大に通う後2人、5人で小さいながら株と投資の会社を興している。 株を始めたのは高校1年の時からで、 最高で投資額60万を2000万にしたことがある。 他の連中のもうけも合わせて投資会社を大学に入って起こした。 マンションの2室をつなげて、会社件おれの部屋として使っている。 一応俺が社長だ。起業して1年、年商1億! 授業が終わり、大学の正面の長い階段を忠と義、3人で降りていたら、 階段の端にどこかで見たことのある女性が立っていた。 病院であった、純情そうな女性・・・・政恵だ。 数人の男子に囲まれナンパされている。 「あ!仁さん」 こちらに気が付き男子を振り切るように駆けてきた。 「仁さん!だってさ、いつもと毛色がちがうんじゃないか?」 忠が言ってひじでおれをつついてきた。 「ちげーよ、兄貴の知り合いだ」 「兄貴の知り合いか なら、ありえる。」
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