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「まて~」
たまたま非番で町を歩いていたら、目の前で引たくりに遭遇した。
妻と子どももいっしょに居たのだが二人をおいて私は追いかけた。
「藤井ちゃん?」
神矢だ!引たくりが神矢の横をすり抜けていった。
「つっ、捕まえろ、引たくりだ!」
普通なら一般の人には言わないが私は思わず叫んだ。
「へいっ!」
仁は物凄いスピードで追いかけていった。
あっという間に追いついた、暴れる引たくりの拳を難なくよけながら、
神矢は引たくりの腕をつかんでみぞおちに一発。
引たくりが おえっ と何かを吐いた、そしてやつがその場所を突いたように見えた
追いついた私が見たのは
地面に押し付けられ、観念している男!そしてその脇に吐いたもの?。
「悪かったな、危ない目にあわせて」
「藤井ちゃん俺だから言ったんだろ?信頼してくれてうれしいな」
神矢はかなりの武術の達人だ、頭良し、家柄良し、そして強い。
こんな人間が本当にいるのかと思う。
「ありがと な・・・」
「どういたしまして」
手をふって仁は去ろうとした、あっそういえば
「神矢、さっきお前の手、光ってなかったか?」
はっとした目でこちらに振り返った神矢は
「へぇ~藤井ちゃん、・・・気のせいでしょ・・・」
はぐらかすように神矢は言って去っていった。
あれはなんだったんだ?引たくりを殴った手、吐いたものを突いた手、どちらも青白く光ってたように見えた。
その後その引たくり犯は前科はなく、執行猶予がついて釈放された。
やはりその引たくり犯もつき物が落ちた様に反省し、
今は老人ホームで真面目に働いている。
生き生きとした表情で・・・
(あいつらには何か得体の知れない力があるのか?
まさか漫画じゃあるまいし・・)
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