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ご飯を食べ、お風呂に入って自分の部屋に戻ったのが、それから2時間くらい後の事。
時計を見るとすでに22時を回っていた。
まだ濡れた髪をタオルで拭きながらベッドに腰掛け、メールを開く。
当たり前だけど、そこには村井さんからのメールがあって、お風呂で散々、返事の内容を考えてきたはずなのに、やっぱり思うように指が動かない。
以前の私なら躊躇いながらも“空いてますよ”と打っていた。
だけど、何だか物足りないような……
素っ気ないような……
変なモヤモヤ感が拭い切れず、どうしても送信ボタンを押すことができないのだ。
「何を迷ってるんだか……」
これじゃ、まるで私が……
迷いを断ち切るように軽く頭を振り、その勢いでやっと送信ボタンを押した。
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