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冬は寒いからそんなに好きじゃないけど。
歩くたびにサクサク鳴る音とか。
雪が朝日に照らされて、キラキラ光っているところとか。
純粋な白とか。
クリアな空気とか。
そういうのは好きだ。
まだ太陽が登りきっていないから、空はまだ薄暗い。
そんな空の雲と雲との間。
射し込む朝日と一緒に落ちてくる雪は、天使の羽みたいだと思った。
ふわふわ、ふわり。
意味もなく空に向かって息を吐いた。
「……寒いなあ」
ぼんやりと。空を眺めていたらお腹がすいていることを思い出したから。
私はお隣のドアを開けた。
一応インターフォンも押してみたけど、いつも通り。返事はなくて。
おじゃまします。と呟いてから、中に入った。
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