5《君がきらい》ひだまり編

空から落ちた天使の羽

トウガ。一瀬統牙とは中学生の頃からの付き合いで、同じマンションに住むお隣さんだ。
幼なじみじゃないんだけど。
なんていうか。
ここまできたら、もう腐れ縁みたいなもの。

物心がついた頃には、ママもパパも家にいなくて。
今じゃもう、ほとんどマンションに独り暮らし中の私。

だけど。それはそれで困った。
可哀想なくらい料理が出来ない私。
どうしようと悩んでいた、中学1年生の春。
そんな時、お隣に引っ越して来たトウガに出会った。

年も同じで。
学校も同じで。行き帰りも一緒だった。
何よりも。私とトウガは境遇が似ていたから、仲良くなるのにはそう時間はかからなかった。