電波不順

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夜遅く、男は普段と同じように携帯でネットを楽しんでいた。 時間も時間だし、何時も見に行っているサイトでも見てから寝ようとしたときだ。 ふと、サイト繋がらなくなった。 アンテナは三本たっている。受信電波に問題があるわけではない。 だが男は、まぁ、たまになるし暫くすればまた繋がるだろう、と思い寝ることにした。 丑三つ時男はふと、目が覚めた。時間も時間だし寝ようとするがなかなか寝付けなく無理に寝ようとしたせいか眠気が無くなってしまった。 男は眠くなるまで携帯でもいじろうかと思った。でもサイトには寝る前と同じように繋がらなかった。さっき弄った時よりゆうに一時間以上はたっている。 男は不思議に思ったが繋がらないのではしょうがない、と思い諦めて接続画面を切ろうとおもい、クリアを押そうとした。 その瞬間いきなり画面が真っ暗になった。携帯は充電してるしプッシュボタンの光はついている。電源が落ちたわけでわない。 男は気味が悪くなり、携帯はほっておいて寝ようとした時だ。 その時だ真っ黒な筈の画面中央に白い点が見えた気がした。 男は見間違いかと思ったが、その点はゆっくりとしかし速くだんだんと見間違いでは済まされない程大きくなっていった。 暫くするとその点の正体が分かった。手だ。 男は怖くなり、電源を切ろうとしたがおちることはなく、ならばと、電池パックを外した。 これで消えただろう。だが、そんな男の気持ちを裏切るかのごとく以前電源はついたままだ。 手はそのまま大きくなり画面いっぱいになる所だった。ふと、画面が波打った気がした。 電源が落ちないのならもう壊してしまえばいい! 携帯の中には家族や友人たちとの記録等が残っているが背に腹は変えられない 男が携帯を壁に投げ投げつけようとした瞬間。 朝になり男の部屋には毛布が乱れた布団。その上に画面にエラーが表示された携帯がおいてあるだけだった。 ††††††††††
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