world1 真実 ~back~

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「先生…ずっと居たんですか?」 「…?」 びっくりした顔でこちらを見た。 「何を言ってるの?ちゃんと先生に理由言って、寝てたじゃない。」 「えっ??」 何が起こっているの?誰もいなかったじゃない、保健室に…。 「それ、私が言ったんですか?」 「あっいえ、悠宇紀君がここにいたから説明してくれたのよ、 まぁサボるのはよくないから話を聞いたら、授業行かせたけどね。」 えっ、悠宇紀がここに? いつから、どこまで聞いていたの? 鏡の事も? そういえば、視線を感じた…まさか、悠宇紀が見てて、 私は、思考がぐちゃぐちゃで、我を失っていた…。 そこに、 「亜梨加大丈夫か?早く帰ろうぜ。」 ハッと我に返った私は、 「うっうん。」と言った。 「ねぇ、悠宇紀いつから保健室にいたの?」 「亜梨加の後すぐ追ったから、‘ 最 初 ’ からずっといたよ。」 ゾッとするような顔でニッコリ、悠宇紀は笑った。 「‘ 最初 ’ からって何か聞いた?」 「何も。」 またさっきの笑顔で、そう言い放った。 なんだろう、すごく恐い、恐い、恐い…すると、悠宇紀が私の手を握り、 「帰ろ?」と優しく言ってくれた。 さっきのは何だったんだろう?悠宇紀を恐いと思うなんてどうかしてる、まだ疲れてるのかもしれない。 そう考えて一緒に帰ってると、いつも二人が別れる所まで来た。 「じゃあね。心配させてごめんね、いつもありがとう。」 朝も朝だったから素直に気持ちを伝えた。 「今日は心配だし、家まで送っていくよ。」 「う?うん。」 いつもは、そんな事言わないのにどうしたんだろう? 悠宇紀は私の手を痛くなるほどギュッと握った。 「ちょっと痛いよ。」 笑いながら言うと、悠宇紀の顔は、恐ろしく真顔だった、またあの不気味な笑顔で、 「ごめんね。」そう言った。 やっぱり何かが違う、何が起こってるの?鏡のせい?鏡には、オヤジの事を念じたはずなのに…。 家に到着し、「また明日ね。」 と言うと悠宇紀は恐ろしい真顔で、 「俺が助けてやるよ…。」と言って私の肩を抱いた。 『どういう事?何を言ってるの?』 力が強くて腕を剥がそうとしても剥がれない。 ガラッと玄関を開けると、物凄い形相で、オヤジが立っていた。 「いいご身分だよなぁ…男とご帰宅なんてよ。」 マズい…今日はいつもより、オヤジの機嫌が悪い、 「悠宇紀もう帰って…。」
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