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「さっきのは犬は助かったのかしら?」
「さあ?」
疑問が淀んでいる、それだけ時間は過ぎていく。俺は腕のタブレットを見ると-2000で、また-1000となっている。
「…とにかくもう一度やろうよ。」
しかし今度は皆少しタブレットを見ては画面を気にしているようだ。高校生に支出は厳しいのかもしれない。
そして時間が過ぎていく。また同じように画面に金額が。今度は…
「…22400円。」
ギリギリ足りず犬の殺処分が決まりこれまでの様に処分される。殺されるときまで同道していたが静かに横に倒れた。そして画面は戻り、教室のところへ女の子フィギュアへ。
『いやー、皆さんお疲れ様でした!』
「おい!犬は助かったのかよ!大体これ何なんだ!!」
卓郎が大声を上げて席を立ち画面を指差した。すると一拍空いて返事が。
『そう熱くならないで!これからの“ゲーム”の大切さを実感していただく実験ですので。もちろん殺処分に関してはあなた達の行動によって決まりましたので。』
フィギュアは今回はこちらの様子が分かっている。
『さてされ、犬のでもバラバラで場合よっては助かりましたね?実はここで告白しますが、さっき選ばれた殺処分予定の犬たちですが皆ほぼ同じ年の8ヶ月目の犬でしたよ?』
この言葉に教室がざわざわしだした。
『いかに見た目が大事かわかったでしょう?あなたたちはあってもない犬でもこれまでの金額の差が出たんですよ?場合によっては生死すら分けているんです。しかし、当然1時間直に過ごしたら、最初に亡くなった一匹目がとてもいい子であなた達の言うことを聞くと分かったらまた結果は違うでしょう。それでも見た目による価値はなかなか重たいものです。それがご理解いただけましたか?
そして大切になるのがあなた達の査定額ですよ!』
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