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「婆さん!
その桃は、慎重にきりなされや!」
プルプル震えながら、しわしわの指でプルプル震えながら包丁をプルプル震えながら渡す白髪頭のおじいさん。
その眼差しは、真剣そのもの、
真剣に巨大な桃を見つめている。
1メートルはある巨大な桃だ。
「ふぁかっふぇふぁすひょ」
わかってますよ、と真剣に言うおばあさん。
その眼差しにも、巨大な桃を見つめている。
そうだ。この桃は、川で拾ってきた。
あの物語の主人公が、中で体操座りしているに違いない!
違いないんだ!
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