第1章

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「「「いただきまーす!」」」 俺たちは声を揃えて手を合わせた。 炒めものと味噌汁と白いゴハン。 日本人はやっぱり、味噌汁とゴハンのセットだな。 「うめー! アツシ。ママの親子丼と同じくらい!」 「おっ!マジか? パパの腕も大したもんだろ。ママより料理が上手かも」 「。。。アツシ、なに自分の事パパって言ってんの?」 仁が、しらーとした視線を俺に浴びせてきた。 俺はニンマリ満面の笑みで仁に対抗する。 「え、だって、パパになるじゃん。もうすぐ」 「まだ、結婚してないんでしょ?ママと」 仁はツーンと鼻をそむける。 仁のやろー、 そうゆうところはウヤムヤにしないのか。 「そうか、ノゾミが俺をアツシと呼ぶからいけないんだ。 ノゾミも俺の事パパって呼べばさ、仁も慣れてくるだろ?」 ノゾミを俺サイドにつけようと話を振った。 ノゾミは黙々とゴハンを口に運んでいる。 「ノゾミ?」 俺が名前を呼ぶと、ノゾミは ハッとさせて顔を上げた。 「あ、ゴメン、なに?」 「アツシが自分の事パパって言ったんだよ!きもちわるー」 「気持ち悪いってなんだよ、パパに向かって」 「だからまだパパじゃないって!」 「。。。。」 ノゾミはまた黙っている。 俺に同調してほしいのに完全シカトだ。 俺の主張が気にくわないのかと、なんだか とっても不安になる。 さすがに仁もノゾミの異変に気づく。 「ママ、様子が変だね」 仁が声をひそめて耳打ちするように言った。 「だな」 ノゾミが会話に参加してこないので なんとなく沈黙になり食事を終えた。 「ノゾミ、なんだか だいぶ 疲れてる? 先シャワー浴びちゃえば? 俺はあとから仁と入るから」 「。。。うん、そうする。ごちそうさま、アツシ」 ノゾミは食器をシンクに持っていくと、そのまま 着替えを持ってバスルームへ入っていった。
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