第1章

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 神様は世界を創って、あらゆるものと生き物を創り、 最後は神様に似せて、アダムとイヴを創りました。 皆はエデンの園という名の、ローカルな楽園で幸せに 過ごしていました。  ただし神様は、二人に注意をしておきました。 「このエデンの園の木の実は何でも食べてよいが、 あの真ん中の木の実だけは食べていけない。」  とある日、ヘビが来てイヴに訊きました。 「神様があの真ん中の木から実を食べてはいけない。 そう言ったのは本当ですか?」  イヴは答えました。 「本当です。取って食べたり触ると死んでしまうから、 食べてはいけないと、神様は言われました。」  するとヘビはイヴに言いました。 「あなた方が死ぬ事は無いでしょう。あの実を食べると 目が開けて善悪を知る、神のようになるからです。」  そう言われるとイヴとアダムは、赤くて奇麗な実が とても美味しそうだったので、イヴは食べてみました。 アダムにも渡して、アダムも食べました。  すると急に二人は裸でいるのが恥かしくなってきて、 いちじくの葉っぱを、見つけて腰に巻きました。  神様が呼びに来ると、二人は木の間に隠れました。 神様が「あなたはどこか。」と言われましたので、 アダムは「裸なので隠れています。」と言いました。  神様は「あなたが裸なのを誰が教えたのか。また、 食べてはいけないと言った木から、実を食べたのか。」 と、言われましたので、アダムとイヴは出てきました。  アダムは「ごめんなさい。」と言いました。 だって食べたのは自己責任ですから。 イヴも同時に「ごめんなさい。」と言いました。 だって食べたのは自己責任ですから。 誰のせいにもせず、ヘビのせいにもしませんでした。  ヘビも出てきて「ごめんなさい。」と言いました。 だって食べたくなるよう、そそのかしたのですから。  誰もが泣いて謝ったので、神様は可哀想に思って、 みんなを許してあげることにしました。 だって怒ってても、しょうがないのですから。  するとアダムとイヴ、ヘビも笑って神様に、 「ありがとうございます。」とお礼を言いました。 神様は裸の事も知恵の事も、頭から消しました。  二人はまた裸に戻り、真ん中の木の実は食べずに、 太陽が当たるのを眺めたりして、遊びました。 ヘビも別なメスヘビと遊びに行きました。  神様は木陰で、少し昼寝をしました。 その間に心地よい風が吹きました。
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